勉強の仕方【中学生編】:成績はカンタンに上がる

中学生の勉強の仕方

1. 中学生の学習計画の作成

効率的な勉強法の第一歩は、学習計画を立てることです。目標設定とタイムマネジメントが重要なポイントとなります。具体的な目標を設定し、その目標に向かって計画を立てましょう。

短期目標&長期目標をつくろう!

短期目標と長期目標を組み合わせることで、達成感を感じながら効率的に学習を進めることができます。時間を効果的に使うことが大切です。勉強時間を決め、休憩時間も含めたスケジュールを作成しましょう。

ポモドーロ・テクニックを取り入れることで、集中力を持続させることができます。

ポモドーロテクニックとは何か?

ポモドーロテクニックは、仕事を 25 分ずつのセッションに分け、そのあいだに短い休憩をはさんで行う時間管理術です。集中力を維持しながら生産性を上げる効果があるこの手法は、ビジネスシーンだけでなく、勉強などに集中したいときにも活用できるテクニックです。

ポモドーロの歴史: ポモドーロテクニックはなぜ 25 分?

このテクニックは 1980年代に当時大学生だったイタリア人、フランチェスコ・シリロにより考案されました。

時間管理と生産性の問題に悩んでいたシリロが「まずは 10 分間集中的に勉強できるか」と自分に問いかけたことが、このポモドーロテクニック誕生のきっかけです。ちなみに、勉強時間を測定するためにそのとき使ったのが、トマトの形をしたキッチンタイマーでした (イタリア語でトマトは「ポモドーロ」です)。ポモドーロという名前の由来はそこにあります。

その後何度も試行錯誤や微調整を重ね、完成したのが「作業時間は 25 分」というポモドーロテクニックです。

ポモドーロテクニックの仕組み

作業と休憩のセッションを交互に繰り返すのが、ポモドーロテクニックの仕組みです。

25 分間の作業セッションである「ポモドーロ」の後、5 分間の休憩を取ります。ポモドーロを 4 回繰り返したら、30 分程度の長い休憩を取ります。短時間のセッションで作業を集中的に行うことで、生産性を高めつつ、モチベーションも維持できます。

中学生向けのポモドーロのやり方

ポモドーロ法を活用するには、まず以下のような時間管理ツールを選びます。

  • タイマー: 物理的なタイマーまたはデジタルタイマーを使ってセッションを管理します。
  • ポモドーロタイマー: ポモドーロのセッション専用にプログラミングされているタイマーもあります。専用タイマーのスタートボタンを押すと、ポモドーロの完了時や休憩の終了時に通知されます。
  • ポモドーロアプリ: iOS や Android のスマホでポモドーロ用のアプリをダウンロードしてポモドーロを管理することもできます。

ツールを選んだら、以下の手順に従いスタートしましょう。

  1. 今日達成したいタスクを優先度順にリストアップする
  2. 作業を進めたいタスクを 1 つ選び、25 分間のポモドーロを開始する
  3. 作業セッション完了後、達成できたことを確認し、チェックマークを付ける
  4. 5 分間の休憩を取る
  5. 手順 2~4 を繰り返し、ポモドーロをあと 3 回行う
  6. 計 4 回ポモドーロを行ったら、15~30 分間の休憩を取る
  7. 上記のサイクルを繰り返しつつ、タスク完了までにかかったポモドーロの回数を記録しておく

ポモドーロは 1 日何回行う?

一般的に、フルタイム勤務であれば 1 日に 16 回ポモドーロを行えることになりますが、必ず 16 回行わなければならないというわけではありません。To-Do リストを完了するために必要なだけポモドーロを行いましょう。

完了したポモドーロの回数を記録しておくと、今後のスケジュールを計画しやすくなります。次回類似するタスクが発生した際には、時間表を作成し、過去の記録を使用して、そのタスクを完了するために必要なポモドーロの回数を予測できます。

中学生向けのポモドーロテクニックのメリット

中学生のポモドーロテクニックによる時間管理術が人気を集める理由は、集中的な作業を通じて生産性を高めることができるためです。

ポモドーロテクニックが生産性全般にもたらすメリットをいくつかご紹介します。

1. 集中力を高める 

マルチタスクの癖を直すことができます。1 度に 1 つのタスクのみに集中することで、適切な間隔で休憩時間を取る習慣が身に着きます。このプロセスを実践すれば、より短時間で質の高い成果を生むことができます。

2. プロジェクトの計画を促進する 

ポモドーロを実践することに慣れれば、タスクやプロジェクトの計画をより正確に立てられるようになります。たとえば、レポートの作成にポモドーロが何回必要か予測し、適切な期日を定められます。

3. 集中を乱す要因を防ぐ

シリロの手法に従って 1 日の勤務時間中に集中を乱すさまざまな要因に対処し、それらを取り除くためのステップを実行すれば、集中して作業に打ち込める時間をつくるために仕事環境を最適化できます。たとえば、携帯電話を機内モードにしたり、メールの自動返信を設定したりするのも有効な手段です。

4. 精神疲労を減らす

タスクの時間が長引くとパフォーマンスが下がり、逆にタスクに短い休憩を挟むと集中力を維持しやすくなります。ポモドーロに定期的な休憩を挟めば、脳を休息させることにより、過度な疲労を感じることなく再び作業に集中できます。

また複数のチームメンバーと共に複数のプロジェクトに取り組んでいる場合には、このテクニックを使えば、タスクのタイムブロッキングを行うことにより、ワークロードによるストレスを軽減できます。

5. チームのコミュニケーションの効率が上がる

チームでポモドーロを使用すれば、全員が自分の役割を明確に理解し、お互いの集中時間を尊重できます。加えて、進捗確認以外のチームミーティングが必要なくなるため、会議の必要回数と所要時間を減らせます。

6. モチベーションを維持する

タスクを細分化し、短期間で集中して取り組むことで、25 分間でどれだけのことを達成できるのかを知り、満足感を感じられます。

ポモドーロを活用するときの 5 つのヒント

ポモドーロテクニックのメリットを最大化するためのヒントをご紹介します。

[ヒント 1] 集中できる環境を作る

ポモドーロの最中に集中力を維持するためには、集中を乱す要因を最小限にすることがカギとなります。たとえば、携帯電話を機内モードにしたり、チャットやメールの通知をオフにしたりするなどです。

しかしそれでも、チームメイトから急を要するタスクを依頼されるなど、コントロールできない外部要因が発生する可能性はあります。それに対し、ポモドーロの考案者であるシリロは、作業の中断につながる外部要因に対処するために、以下の 4 つのステップから成る手法を開発しました。

  1. 知らせる: 現在作業中で忙しいことを相手に知らせる
  2. 交渉する: 問題について話し合う時間を交渉する
  3. 予定する: ただちにミーティングの予定を立てる
  4. 電話を折り返す: ポモドーロ完了後に電話を折り返す

このようにチームメンバーへの敬意を示すコミュニケーションの取り方を実行します。

[ヒント 2] 作業にとりかかる準備する

タスクを計画する際のコツを以下に紹介します。

  • 複雑なタスクを細分化する: プロジェクトやタスクが複数のステップから成り、ポモドーロが 5 回以上必要となることが予想できる場合には、より小さい、より簡単なステップに細分化しましょう。たとえば、レポートを作成する必要があれば、レポート作成プロセスの段階別にタスクを作成できます (調査、アウトライン作成、ドラフト作成、編集)。
  • 小さなタスクをグループにまとめる: ポモドーロの回数が 1 回分に満たない簡単なタスクを他のタスクと組み合わせましょう。たとえば、「会議を予定する」と「メールに返信する」は同じセッションに含められます。
  • ポモドーロの作業セッションを多めに予定しておく: タスクが予想以上に長引いた場合を想定し、ポモドーロをいくつか多めに予定しておきましょう。計画に余裕を持たせておくことで、問題が発生しても焦らずに対処できます。結果的にポモドーロが余ったとしても、自習や優先度の低いタスクに活用することができます。

2. アクティブ・ラーニングとスペースド・リピティション

効果的な学習方法には、アクティブ・ラーニングと繰り返し学習があります。受動的な学習ではなく、積極的に情報を取り込むアクティブ・ラーニングを心掛けましょう。問題を解いたり、自分で説明したりすることで理解を深めることができます。

スペードリピティション

短期記憶から長期記憶に移すためには、繰り返し学習が必要です。スペースド・リピティションという学習法を利用し、適切な間隔で復習を行いましょう。例えば、最初は短い間隔で復習し、徐々に間隔を広げていくことが効果的です。具体的には、1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後といった具合に復習を行うことが推奨されます。

3. KPT法を活用した振り返り【中学生向け】

学習の振り返りには、KPT法が有効です。これは、取り組んでいる仕事や活動を改善するための振り返り方法の一つで、「Keep(このまま継続すること)」「Problem(課題)」「Try(解決策)」の3つの項目を用います。一人でも集団でも、仕事以外のプライベートな取り組みにも使うことができます。具体的には、まずスペースを「Keep」「Problem」「Try」の3つのセクションに分け、「うまくいったこと・このまま継続すること」、「課題・問題点」、「新たに実践すること・問題や課題の解決策」をそれぞれ書き出します。

最後に、これらを再考して整理し、表を完成させます。それぞれで挙がったことを、その後アクションとして実行していき、結果を再度KPT法で振り返ることが効果的です。

勉強の仕方についてはこちらの記事もご参考下さい。